コムギココメコ

備忘録と不備忘録を行ったり来たり

読書感想文

乗代雄介『最高の任務』を読んだ

2月18日(木) 乗代雄介『最高の任務』を読み終える。ブログは時々読んでいたが、小説を読むのは初めてだった。 最高の任務 作者:乗代 雄介 発売日: 2020/01/11 メディア: 単行本 この本には『生き方の問題』『最高の任務』の2つが収録されている。 『生き方…

漢 a.k.a. GAMI『ヒップホップ・ドリーム』を読みました

読んだ本や聴いた音楽に関して500字程度で感想を書いていこうと思う。定期的に書くにはこれくらいがちょうどいい分量だと思う。 先月あたりに漢 a.k.a. GAMI『ヒップホップ・ドリーム』を読んだ。 ヒップホップ・ドリーム 作者: 漢 a.k.a. GAMI 出版社/メー…

サイモン・シン『フェルマーの最終定理』を読みました

あなたは好きですか? あなたは好きですか? あなたは好きですか? あなたは数が好きですか? あなたは数学が好きですか? 学生時代、授業や講義で数学を習う場面は多々あったのだが、私はどうしても数学が得意になれず、好きにもなれなかった。高校では元々…

保坂和志『カフカ式練習帳』(2018年に読んだ本・冊子)

基本的に文章と言うものは、完結する。どこか作者の意図するゴールに向かって文章は進んでいく。 小説も同じだ。基本的には結末に向かって進んでいく。まるでチャンネルを回したかのように、文章の意味、設定、空気が途中で違うものになることはほとんどない…

ナイス害『フラッシュバックに勝つる』(2018年に読んだ本・冊子)

人は良い思い出と嫌な思い出を混ぜこぜに積み上げながら生きていく。積み上げたものに光が差したとき、見えるのはいつも嫌な思い出である。 良い思い出はふとした瞬間に思い出すことが無いように思える。ふわふわすべすべしていて、暖かい思い出たちは心に置…

同人誌『She Loves The Router』(2018年に読んだ本・冊子)

家に大量の未読本がある。読む量と買う量が釣り合っていないためだ、3000円までだったら「おっ! お買い得じゃん」と思ってつい本やCDを購入してしまう。「本や」と打つと指がキーボードが踏み外して「ほにゃ」と打ってしまう。かわいらしい。 本はその時売…

読書感想文:せきしろ×又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』

咳をしても一人/尾崎放哉 分け入っても分け入っても青い山/種田山頭火 これらは自由律俳句と言われるものである。 私のパソコンはガタがきているため、「自由律俳句」と打ち込んでスペースキーを押すと「自由律は行く」に変換されてしまう。こういうタイトル…

読書感想文:キリンジ『自棄っぱちオプティミスト』

音楽をある程度聴いている人であれば、好きなバンド/アーティストが存在すると思う。様々なジャンルのバンド/アーティストを好きになる人もいれば、1つのバンド/アーティストをずっと好きでいる場合もあり得る。ちなみに私は前者である。 私はしばしばCDを購…

読書感想文:pha『人生にゆとりを生み出す 知の整理術』

読書感想文の時間です。 pha『人生にゆとりを生み出す 知の整理術』(大和書房) 人生にゆとりを生み出す 知の整理術 作者: pha 出版社/メーカー: 大和書房 発売日: 2017/12/16 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 世の中には自己啓…

読書感想文その13

本を最近また読み始めた。1日の大半を水中で過ごしているので、たまに外に顔を出したくなる。その役目を担っているのが趣味であり、読書なのだ。 色々な知識を頬張って、何かしらにアウトプットすればいずれ救われるかもしれない。そんなことを思いながら日…

読書感想文その12

中島国章『プロ野球 最強の助っ人論』講談社現代新書 プロ野球 最強の助っ人論 (講談社現代新書) 作者: 中島国章 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/03/19 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 私はプロ野球が好きである。プロ野球ファン…

読書感想文その11

今回は11回目の読書感想文である。最近小説を読んでいないので、そろそろ読もうかなと思っている。読むかどうかは未来の私が知っている。現在の私は知らない。秒数が経つにつれて現在の私が変化し、過去の自分は増え、未来の自分は減る。砂時計のようなもの…

読書感想文その10

読書感想文を最近書いていないことに気付く。読書もあまりペースが上がっていないことに気付く。この世は目標の作成と断念の繰り返しである。ちゃんと再起動しなければならない。定期的に書いていきたい。世の中にならないためにも。 今回は最近読んだ2冊を…

読書感想文その9

世間では2月も中盤を迎え、野球であればだいたい5回あたりでそろそろ投手の交代を考え始める頃合いである。しかし、私の読書感想文に関しては、まだ12月に入ったばかりで、2016年という試合はまだ開始してすらいない。 12月は3冊しか本が読めなかったので、…

読書感想文その8

11月分がまだ終わっていない。早く書いて12月分に進んでいこう。ではどうぞ。 安部公房『壁』 安部公房の出世作とも呼べる『壁―S・カルマ氏の犯罪』や『バベルの塔の狸』、『赤い繭』から成り立つ小説である。 正直言ってあらすじを書いても要領を得ない作品…

読書感想文その7

読書感想文をブログに書いていたが、年の瀬ですっかりご無沙汰になっていた。記録として残しておきたいので、再び書くことにする。取りあえず11月に読んだ2冊の本の感想を書いていく。 舞城王太郎『煙か土か食い物』 去年読んだ『好き好き大好き超愛してる。…

読書感想文その6

お元気ですか? 本の感想を書く。10月分が終わり今回から11月分に入る。思いついたときにやっておくと、記憶からパラパラと落ちていく本の印象が最小限で済む。パラパラって基本的にチャーハンのおいしさを表わす時くらいしか日常生活で使わなくないですか?…

読書感想文その5

お元気ですか? 読書感想文を引き続き書くことにする。10月分がまだ終わっていないので、早く書いて、と自分で義務にしてしまうと途端に書けなくなる気がするのでやめておく。今まで気楽に、書きたいから書いてきたのだ。別に夏休みの宿題のようにする必要は…

読書感想文その4

お元気ですか? 10月に読んだ本の感想についてあれやこれやします。ちなみに10月は7冊、ページ数換算で1951ページほど読んだそうです。9月より1冊増えました。上向きになっています。 筒井康隆・選『実験小説名作選』 集英社文庫 この本は、『○○小説名作選』…

読書感想文その3

お元気ですか? 九月に読んだ本に関する感想をブログで書いた。その後も、何冊か本を読んでいる。しかし、あまり時間が空きすぎると、内容に水がどんどん入り、薄まってしまった。記憶の賞味期限は割と短いので、やはり読んで早い段階に感想をどんどん書いて…

読書感想文その2

お元気ですか? 前回のブログで9月に読んだ本について、2冊感想を書いた。今回は残りの4冊について感想を書いていく事にする。ちなみに敬称略である。 筒井康隆『創作の極意と掟』(講談社) やっと買うことができた。どこの本屋にも売ってなく、図書館にも置…

読書感想文その1

お元気ですか? 9月から本を沢山読むぞと思っていたが、なかなか思うように進まず、1ヶ月で読めた本は6冊という結果になった。これでは沢山とは言えない。そこで、10月からは「本を沢山読む」ではなく、「本を定期的に読む」に方針を転換していきたい。 女「…