コムギココメコ

忘れてもいいことを書くので不備忘録

草木も眠る未明に浮かばれたい 浮かばれたい

お元気ですか?

 

最近疲れることが多い。早く寝るのが一番だと思い、布団をかぶるにはかぶるが、なかなか眠れない。とりとめのない考えが浮かんでは消え、浮かんでは消え、浮かんでは消え…...朝になっている。一度眠りについてしまえば眠れるが、起きることができない。体に鉛でも入れられたみたいだ。そういえば鉛はあまり体にいい影響を与えないらしい。もしかして最近頭がおかしくなっているのもそのせいかもしれない。私たちは眠っている間に鉛を少しずつ入れられているんだ。数日経つと、脚が鉛になり、その次に手、身体、最後は頭、見てくれは鉛だが、昔人だったものだ。こうしているあいだにも、足の親指が鉛になっている。

 

傘を忘れていることに気づいた。数時間前は雨が降っていたが、帰るときは殆ど止んでいた。傘を思い出すのは雨が降っているときくらいだ。雨が止めば、「傘」という単語は途端に見えないところへ隠れる。明日も雨が降らなければ、傘は脳の片隅に隠れたままだろう。

 

鉛の男は夜、散歩に出かけた。知っている通りから、知っている通りへ歩いていく。夜はシルエットばかりになるから好きだ。シルエットはぼやけている。ぼやけている物は何に置き換えてもいい。いつもならマンションであるはずの物も、夜はよく見えない。もしかしたら怪物かもしれない。もしかしたらいきなり噛みついてくるかもしれない。それはそれで楽しみである。

怪物が息をひそめる街を鉛の男はよたよたと歩いていくのだ。音楽プレーヤを片手に。最近は何か音楽を聴いていないと、何にもやる気が起きない。よく、「NO MUSIC,NO LIFE」なんて言葉を目にするが、そんなポジティブなものではない。聴いているときは作業がやや捗り、聴くのを止めると空っぽになってしまう。モルヒネのようなものだ。モルヒネより害が少ないため、やめられない。麻薬よりも麻薬的なものかもしれない。

 

家に戻ると、足の薬指も鉛になっていた。昨日作った、豚骨スープに豆腐を入れたものを食べて空腹を満たす。煮詰まりすぎてしょっぱくなっていた。その後、貰ってきたお弁当を食べる。市販のから揚げは嫌いではないが、ふにゃふにゃになっていてあまり好みのから揚げではない。油を吸うためのパスタを食べる。もちろん食べた感想も「油を吸ったパスタだ」以外ない。こういうパスタは本来どこに就職したかったのだろう。イタリアンレストラン、もっと砕けた感じのパスタ屋、おそらく、就職先に「揚げ物の下」と書いたパスタはいないだろう。私が将来揚げ物の下のパスタになる可能性は限りなくゼロに近い。それだけでも安心だ。今日も頑張って寝よう。

 

題名はキリンジの「むすんでひらいて」という歌の一部ですね