コムギココメコ

備忘録と不備忘録を行ったり来たり

擬プログラム化で意味のない作品を

お元気ですか?

 

 歌詞を作りたいなと思う時がある。歌詞を作るには曲が必要だ。曲を作るにはギターやピアノなどの楽器、もしくはソフトが必要である。しかし、楽器と言えばリコーダーと鍵盤ハーモニカくらいしか主に触ったことが無いし、ソフトを作って曲に似た肉塊を作ったことがあったが、ドラムが躁病になっているようなものだったので曲とはとてもではないが言えない。歌詞ももちろん作ったことが無い。そのため作詞のセオリーもほとんど知らなければ技術もあるはずがない。どうすればこの欲を満たすことができるのだろうか?

 作曲に関して言うと、答えは簡単だった。架空の曲があるという事にしてしまえばいいのだ。これなら楽器や作曲ソフトを使いこなせるようなる必要が無い。

 作詞に関しては、作詞経験の無い私が歌詞を作った場合、道端の石や人に「歌詞にはホニャララというセオリーがあってだね……」と言われるかもしれない。素人が素人なりに頑張って何か凝った感じの物を作ろうとすると、途端に脳の中が甘ったるくなった気分がして、その後が続かない。余所行きの文章を書く自分を嫌悪してしまうのだ。

 ならば、と思って考え出したのが、「プログラム的作詞」だ。まず、単語をとにかく出せるだけ出す。単語を出し切ったら、少しだけつながりがある2つの単語を選んで文章にする。それらを適当な順番に並べたら、歌詞になっているはずだ。人の中には、「意味のないものを作るな」「作詞をしている人に対する侮辱だ」なんて思う人がいるかもしれない。しかし、世の中には意味のなさそうな歌詞は沢山あふれかえっているし、誰かが「意味のないものを意味のあるように解釈させてしまえば勝ち」という旨の発言をしていたような気がする。意味のないものが何の理由もなく殴られることはないし、殴ろうとしても意味がないものなのだから雲を殴るようなものだろう。

 暇な時にやってみようと決意したのはいいが、問題が1つある。それは自分の今までの考え方が入り込んで単語を取捨選択してしまわないかだ。プログラムを作ることができれば、無作為に単語をポンポンと出してくれるだろう。しかし、私にそんな技術は無いので、自分を擬プログラム化するしかない。やるだけやってみよう。こういう遊びはお金がかからないので最高である。

 

 短歌を作ってみようと思った。しかし、前のほうでも書いた通り、何か凝った感じの表現を試みると、途端に脳の中が甘ったるくなった気分になり、脳焼けする。そんなこんなで出来上がったのがこの習作だ。

 

・綾鷹を選ばなかった人たちのグラフで作った合成物です

 

・レッテルを街中びっしり張っていく仕事あります800円から

 

・お茶にある俳句の全てを組み込んで新たな俳句を生み出すマシン

 

 風情も無ければ技術もない。意味もない。無意味もどきを作れた気がしたのである程度満足した。今日は良い日だった。