コムギココメコ

備忘録と不備忘録を行ったり来たり

考える事は拷問なのか?

お元気ですか?

 

久しぶりに1日中家にいた。久しぶりにグータラしていたのだが、結論から言うと、虚無を得ただけだった。グータラは短期間だけ行うから効果を得られるのであって、1日中何もしないで(本すら読まないで)過ごしていると、グータラの効果は切れ、後はひたすら虚無感に包まれるだけである。用量・用法を間違えてしまうと、とんでもない副作用を生み出すらしい。明日はグータラを使ってもおそらく効き目がなく、副作用がひどくなるだけだろう。図書館にでも向かって作業をしなければならない。

明日への決意を書いたところで、夜になっても虚無感は収まることなく、座椅子に座ったままのんびりしている。何とか気力を振り絞って座椅子から立ち上がろうとするが、経つことができない。座椅子を見ると、根で体と座椅子が繋がっている。どうやら、長く座椅子にいたせいで、身体が植物になりかけていたのだった。どうしたものかと思い、思い切り立ち上がることにした。ブチブチブチと根の切れる音がして、座椅子から体は離れた。顔を洗おうために、水道の蛇口を捻ろうとする。一瞬、手が葉のような形になった気がした。目を閉じて、もう1回手を見ると、見慣れた形をしていた。

夕食を作り、本を読む。きりの良い所で本を置いて、またとりとめのない考えを行う。今行っていることで、主体性がある行為は文章を書くことと、本を読むことくらいである。本来、将来の事を考えて何かしら行動を起こさなければならないのだろうが、考えたとたん、思考は分裂し、まとまりをもたなくなる。考えれば考えるほど、思考はネガティブなものになる。今の状態をあらわすと、思考は拷問器具のようなもので、考えることによって地獄のような苦痛を感じている。しかし、泉のように考えは湧き出ていく。とどまることを知らないのだ。拷問器具の泉である。「拷問器具の泉」という単語、SCPにありそうだな。

 

SCP-??? 拷問器具の泉

object class:Euclid

 

このままの状態だと、私は[削除済]に変化し、最終的に[削除済]になる。こうなってしまったら私は終わりだ。

考えているうちに、また身体から根が生えてきた。私が植物なら、何を果実として生み出すのだろうか。いや、果実を実らせるとは限らない。自分を買いかぶりすぎである。

 

とりあえず、思考を整理するために、散歩に行こう。このまま寝ることもできるだろうが、身体を疲れさせて、寝床で考えるプロセスを踏ませないまま、倒れるように眠ったほうが精神衛生上良い。根をちぎって、玄関へと踏み出そう。