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コムギココメコ

忘れてもいいことを書くので不備忘録

サファテ投手150セーブ記念 短歌放出スペシャル

 興味、というものがある。私は熱しやすく冷めやすい性格のため、興味が次々に培養されていくが、なかなか長生きせずに死んでしまう。

 次々に淘汰されゆく興味のうち、生き残ったものは数少ない。今書き込んでいるブログも、生き残りの1つであるし、twitterも長続きしている。小説もペースはゆっくりではあるが、書いている。

 最近は短歌が私の中の興味になっている。Twitterを見ている方は、最近短歌をツイートする頻度が高くなっている事に気づいているかもしれない。

 いつから短歌を始めたかというと、2014年の年末辺りらしい。その頃からtwitterを使って短歌をぼちぼち投稿しはじめた。

 最初はただネットの海に向かって石をなげているだけであった。しかし、欲というものが出てきて、水しぶきが沢山上がるように投げたり、何回も水を切るように自分なりに工夫してみたりするようになった。

 しかし、石の投げ方を工夫するようになってから、なかなか満足のいくように石が投げられなくなった。短歌は原則5・7・5・7・7の31文字から成り立っている。つまり、ただ文章やアイデアを31文字に調整するのではなく、31文字によって作られた世界こそ、短歌として成立するのだろう。作っては、「これ短歌にする必要があるのか?」と考え、また作っては「文章にしてネットに投げればいいのでは?」と考えることの繰り返しだった。

 この繰り返しは現在まで続いている。先ほどtwitterに投稿した短歌の数を確認したところ、150個だった。ソフトバンクホークスに所属するサファテが日本で挙げたセーブ数と同じである。

 今回はサファテ150セーブ達成おめでとう記念として、今まで作った短歌をいくつか挙げていくことにする。変遷があるかもしれないし、ないかもしれない。ちなみに、下に行けば行くほど最近のものになる。

 

【2014年】

無理してる呪いも薄い冷える部屋電話で話せメールを送れ

 

【2015年】

綾鷹を選ばなかった人々のグラフが集う展覧会です

 

数々の願いを込めた短冊が7月7日に首を吊られる

 

ゾンビ大経済学部卒業生今日は腐肉の市場調査へ

 

「おじいちゃん、さっきご飯は食べたでしょ?」判定結果『食べてないです』

 

暗い暗い枕の中の粒子には眠りの種が含まれている

 

美しい月に私は嫉妬して明日もきっと上履き隠す

 

「まあまあ」とショートケーキの鋭角を頬張りながら上がる口角

 

「ハローハロー」銀色の皮膚に異文化が日本語を次は覚えてきてね

 

楽しげな23.5センチの足取りに合わせ踏み鳴らす秋

 

「パンケーキ型のUFO見たくない? 駅からたった20分だよ?」

 

とっておきの苺を指で潰されて目覚めた先は19の冬

 

しゃくしゃくと落ち葉踏み踏み足笑う尾行任務はまたの機会に

 

君が手に持ったマフラー落っことすその道を僕は進むのだろう

 

寂しさの賞味期限が切れましたまたあなたから買ってこないと

 

もう嫌だこの世界から消えてやる月9の最終回を見てから

 

青空のところどころにムラがあるはじめてだから緊張しちゃって

 

【2016年】

部屋の中死んだ気持ちで生きている不連続無殺人未事件

 

「ご自由にどうぞ」と書かれた看板を空に投げ出し自由にさせる

 

「春が来た! 春が来たよ!」と言う君の厚い手にまだ冬が居残る

 

円グラフ1つからわずかしか取れないその他を使ったもてなしレシピ

 

追い風を受けて漕ぎだす自転車のカゴには産地直送の春

 

ビー玉が炭酸水に落ちていく衝撃で夏は生まれたのです

 

昼下がりアイスクリームが溶け落ちた軌跡が僕への手がかりになる

 

気怠さを孕んだ僕の溜息の音階をミと言い当てる君

 

憧れの空中都市にもごみの日があるし出し忘れることもある

 

子どもらが間違い探しをするように表札を見る遠足の道

 

月光を吸い込んできたスカートは結婚したらタンスの奥に

 

夕立ちでふやけたノート1枚目「自殺志願者はレモンを持つな」

 

シャンプーの香を忘れたボーイフレンドロケットペンシルみたい さよなら

 

風鈴の音で目覚める夏泥棒世界から蝉がいなくなる午後

 

 おそらくこれからも短歌を作っていく事になるし、そろそろTwitter以外の海にも石を投げていきたいと思っている。強制されずに考えることは楽しい。