Twitterにアップした短歌が250首に到達した。別に数が多ければ偉いというわけではないが、継続しているということが何事にも飽きやすい私にとっては珍しいことなのだ。
250という数は名球会入りの条件である250セーブと同じである。今回は名球会入りおめでとう記念ということでNo.151~250までの中から一部短歌を挙げていくことにする。約半年で100首なので、1か月あたり15首ちょいといったところか。多いのか少ないのかは分からない。
いろいろなものに影響されやすいので、雰囲気が一定しないと思う。1首でも気に入ってもらえたものがあればうれしい。
子どもらがかけ算九九のスピードを極める頃に蝉は死にゆく
パスタ以外全てを取り扱っているパスタ以外屋家から5分
何者にもなれない僕はカメレオン色だけ変えてただ生きていく
そっと飲むメロンソーダに浮かぶ泡1つ1つに名前をつける
ポケットの中は決して分からないこんなにひどく泣いているのに
窓ガラス額を当てて眠る夜心が結露していたなんて
カーテンを開け放つような勢いでまだ見ぬ君に手紙を渡す
髪洗う時にタオルで覆われてメメントモリと肌が触れ合う
空白の体育委員を決める時永遠に包まれる教室
適当にハンドソープで洗う手が一瞬祈りの形を作る
シャンプーがしみないように閉じる目の固さで君の手握り歩く
逆上がりついに世界は逆転し天動説の真ん中にいる
増えなくていいから優しくなりなさいポケットのビスケットを撫でる
上履きに高橋麻由美と名前書き私が私をしまう放課後
充電が切れさようならスマートフォン満月だけを画面にうつす
コーヒーのミルクを切らし開ける窓スプーン一杯分の朝日を
アパートの隣の部屋から神様が作りすぎたと持ってくる夏
おとといに洗ったズボン足とおすさよならはまだ乾かないのに
明日もまた増えゆくセブンイレブンの残骸たちに放つラブソング
終日禁煙の席にいるおじさんも僕も友人も終日人間
今までのあなたを1つ知りたくて終点手前の駅で降りる
(用意する物)カッターナイス・軍手 カッターナイスを買いに行く 雨
死にたいも4文字変えればからあげになるだろまだかからあげはまだか
様々な自作定理を用いても全て等しい夕日の濃度
葉吹雪が空を埋め尽くした後にスタッフロール流れ出し夕焼け
そびえたつ都市の中身は飲み干され鉄の北風吹きすさぶ夜
後悔をリピート再生した後にいびつな虹を作る映写機
「サイコロの1だけ赤いのはきっと恋をしているから」と2人が
悲しみは洗いたての白Yシャツに袖を通した7秒後のこと
海鳴りの音.mp3を流す。夏に生まれたような気がする。
五線譜をカラスが通り夕焼けの歌が流れ出す地方都市
放課後の音楽室から流れ出す半音高い海鳴り(ピアノ?)
静止画の君越しに見る夜のまちホットレモンはレモンになった
ちなみにNo.1~150までは以下のリンクで詠むことができる。よろしければどうぞ。違いがあったりなかったりするかもしれない。
次回からは10首作るごとにブログにアップしていきたいと思う。そちらのほうが詠みやすいだろう。次回までに少しでも満足できるものが作れたらと思う。