コムギココメコ

忘れてもいいことを書くので不備忘録

地方都市の暮らし

 引っ越してから大体2か月が過ぎた、引っ越しの前後は胃腸がぐちゃぐちゃになり困り果てたものの、最近は生活にも慣れ、土地勘も増えたがその反面、遠くに行こうと思うことは少し減った。引っ越した直後は意味もなく遠いところに行ってみたりする。どこを行っても世界は新規で、実態はただの地方都市なのに輝いているように見える。しかし、日々を過ごすにつれて魔法は解けるので遠くまで行っても地方都市と町が続いているのが分かってしまう。その結果、行動範囲は狭くなる。

 それでも休日になるとどこかに出かけたくなる時がある。何かしら行く理由をつけて電車やバスに乗る。車は持っていない。家計が種火の車なので生活が苦しいということはないが、車を買うほどのお金はない。1か月ほど前に自転車を買ったことで、車はしばらく買わない、買えないという意思表示を自分でしてしまったのだ。可能性をどんどん狭めていくぞ。

 休日には近くのショッピングモールに行く。ショッピングモールやスーパーマーケットで流れる謎のインスト音楽にこのころ執着していて、あれは何のために生きているのだろうか、気づかれてなくてもいけないし気づかれすぎてもいけない音楽だけど、ブライアン・イーノの音楽などと違って高尚なものでもない。ああいうどこで生まれてどこで死んでいくのかわからない音楽は非常に気になる。

 高校生の時、休日をショッピングモールで過ごす人間はどれだけやることがないのだろうか、などと思っていたが、年をとった結果馬鹿にしていた人間になってしまった。高校生の時の私よ、お前は地方都市を転々としているぞ。地方都市について短歌の連作を作ってみたい。

 ショッピングモールで眼鏡を購入した。普段仕事用と休日用で眼鏡を分けているのだが、休日用の眼鏡が古くなったので、購入する機会をうかがっていた。眼鏡を1つだけ買ってそれを延々と使っている人のほうが多いかもしれないが、私は何個か所持したいと思っている。眼鏡をどんどん増やしていき、最終的に毎日変えられるくらいのバリエーションが欲しい。そういった話をすると怪訝な顔をされるが、服は毎日違うものを着るのにどうして眼鏡は一緒でいいのだろうか。もしかしたら、眼鏡をたくさん所持してどれが正解かを探しているのかもしれない。正解は堀込高樹(KIRINJI)と穂村弘とPUNPEEとtofubeatsしかいない。他はみんな不正解だ。世界には不正解の人間がたくさん歩いているし、私の部屋の中には不正解の人間が暮らしている。不正解の人間が地方都市を作っているのだ。

 家に帰宅してから、カレーライスを作った。私はドロドロのカレーライスが好きなので、ひたすら執拗にしつこくぐつぐつとドロドロになるまでカレーを煮込み続ける。大体n分(nは自然数)くらい煮込む。基本的に日々は制限されるので、カレーライスくらい自由に作らせてほしい。