コムギココメコ

備忘録と不備忘録を行ったり来たり

2017年に購入/レンタルして良かったアルバム10選

 2017年の電池がそろそろ切れそうで、ランプが弱々しく点滅し始めた。そろそろ今年のまとめに入ろうかと思う。

 今回は2017年に購入/レンタルしてよかったアルバムを10個紹介していく。すぐ聴けるようYoutubeなど(公式のもののみ)をリンクしているため、多少重くなると思うが勘弁していただきたい。

 2017年に「購入/レンタル」したものが対象のため、今年リリースではないアルバムを多く含んでいる。読む前に是非ご了承いただきたい。

 今年は207枚のアルバム(ミニアルバム含む)を購入/レンタルした。去年が149枚なので58枚増えている。それだけ発掘が充実した年だった。来年以降も引き続き色々なアルバムをチェックしていきたいと思う。

 ちなみに、10作品の中で順位付けはしていない。どれも良い作品だった。

 

スカート『20/20』

f:id:komugikokomeko:20171224214546j:plain

 2017年リリース。上質なポップスを作るビックな男のソロプロジェクト、スカート。メジャーデビューして初めてのアルバムとなる。前作『CALL』もかなり良いアルバムだったが、今作はポップさがかなり強調されていて、一番バラエティに富んだアルバムだったんじゃないかと思う。曲も短めにまとまっているため、あっという間に聴き終えて、もう1回初めから聴きたくなる。おすすめ曲は『視界良好』。

 

スカート / 視界良好【OFFICIAL MUSIC VIDEO】 - YouTube

 

 

 

Jon Hopkins『Immunity』

f:id:komugikokomeko:20171224214904j:plain

 2013年リリース。イギリス出身のアーティスト、ジョン・ホプキンスの4枚目のアルバムである。ジャンルはテクノもしくはエレクトロニカだろうか。前半は呻るような、後半は少し物憂げなトラックが並ぶ。崩壊一歩手前のメロディに、ピアノが時折乗り、怖さを見せながらも荘厳な雰囲気を漂わせるアルバムとなっている。おすすめ曲は『We Disappear』。

 

Jon Hopkins - "Open Eye Signal" (Official Music Video) - YouTube

 

 

 

Bonobo『Black Sands』

f:id:komugikokomeko:20171224221245j:plain

 2010年リリース。イギリスのアーティスト、Bonoboの4thアルバム。Bonoboは今年、『Migration』というアルバムをリリースしていて、そちらも良かったのだが、初聴の衝撃度でこちらを選んだ。。叙情的な世界を連想させる楽曲群に、激しいわけではないが、しっかりと主張してくるビート。いつまでも聴いていられる傑作である。おすすめ曲は『Kong』。

 

Bonobo : Prelude - Kiara [Live] - YouTube

 

 

 

stream_error『old_loops』

f:id:komugikokomeko:20171224221946j:plain

 2017年リリース。『Lo-fi Hip Hop』というジャンルがある。かなりざっくり説明すると、サンプリングしたループを古ぼけたような質感にし、そこにビートを乗っけたものである。今年Lo-Fi Hip Hopを知り、Bandcamp内で検索したときに出てきて、虜になったのがこのアルバムである。タイトル通り、サンプリング元を押し入れの片隅に長年置いたかのような質感のヒップホップが並ぶ。夕方これを聴きながら散歩するとかなり気持ちが上がってくる。

 

 

 

 

ムーンライダーズ『CAMERA EGAL STYLO / カメラ=万年筆』

f:id:komugikokomeko:20171224222753j:plain

 1980年リリース。ムーンライダーズの5thアルバムである。まず、ジャケットが最高にカッコいい。ちなみにタイトルは映画理論から取られており、全ての曲が映画を作品をモチーフにしている。ニューウェーブに少し実験的要素を入れたこのアルバムは、リリースから35年以上が経った今でも色あせていない。リマスター版だと全ての曲のリミックスが収録されたCDも付いてくる。おすすめ曲は『太陽の下の18才』。

 ※公式の動画が見つからなかったため、リンクは無しです。

 

 

 

柴田聡子『愛の休日』

f:id:komugikokomeko:20171231151317j:plain

 2017年リリース。柴田聡子の4thアルバム。日常のゆるい雰囲気を漂わせた楽曲群に、奇異な言葉を使わなくてもハッとさせることのできる歌詞。特にアルバム2曲目の『後悔』は2017年に聴いた曲の中で個人的に1番良かったんじゃないかと感じた。『後悔』について書いているとテンションがおかしくなってしまうので軽く触れるだけにするが、一見明るめの歌詞の最後に「たら」「れば」を多用することで明るい雰囲気を少し残しながらも、着地点を変えてしまう部分が最高なんですよね。おすすめ曲はもちろん『後悔』。

 ちなみにアルバムについては個別の記事もあるので、よろしければどうぞ。

komugikokomeko.hatenablog.com

 

柴田聡子「後悔」(Official Video ) - YouTube

 

 

 

2562『The New Today』

f:id:komugikokomeko:20171231153740j:plain

 2014年リリース。オランダ出身のアーティスト2562の4thアルバム。今までのアルバムはテクノ色が強かったが、このアルバムは少し毛色が違うように思えた。持続する低音が不気味さを醸し出す『Arrival』、異国的なリズムとコズミックな音が混ざり合う『Terraforming』など、漆黒と神秘が両立されたアルバムになっている。おすすめ曲は『Terraforming』。

 

soundcloud.com

 

 

 

The Cinematic Orchestra『Every Day』

f:id:komugikokomeko:20171231154339j:plain

 2002年リリース。イギリスの映画音楽的ジャズ集団、The Cinematic Orchestraの2ndアルバムである。ジャズをDJのような視点で編集し、しっとりとしたジャズの音世界に、現代的要素を注入したアルバムである。個人的にアルバム最大の山場はラッパーを起用した『All Things To All Men』である。もの悲しげなトラックに、落ち着いた口調のラップが入る、カッコいい曲になっている。夜に部屋で聴くとかなり合うアルバムだと思う。おすすめ曲は『All Things To All Men』。

 

 

 

 

Two Fingers『Stunt Rhythms』

f:id:komugikokomeko:20171231191256j:plain

 2012年リリース。ブラジル出身のアーティストAmon Tobinの別プロジェクト、Two Fingersの2ndアルバム。Amon Tobin名義でもカッコいいアルバムをいくつも出しているが、こっちの名義はとにかくビートとベースがえげつなく、ヒップホップにビートの増強剤を注入した楽曲群が勢ぞろいしている。全てをなぎ倒していくようなビートが好みという人は絶対聴いたほうがいいと思う。おすすめ曲は『Snap』。

 

Fusq『Polarity』

f:id:komugikokomeko:20171231194046j:plain

 2017年リリース。フランスのアーティスト、Fusqの2ndアルバム(曲数的にミニアルバムかもしれない)。Twitterでたまたま流れてきたのだが、一聴して好きになってしまった。音楽ジャンルの1つに『Kawaii Future Bass』という、日本のアニメやイラスト+フューチャーべースを合わせたものがある。このアルバムもそのジャンルに該当するのかもしれないが、このアルバムはかわいさはそのままに、ポップさより強調している。かわいい+エレクトロポップの模範解答の1つがこのアルバムなのかもしれない。おすすめ曲は『Inner (feat. MYLK)』。

 

 

 

 

 今年も音楽は最高だった。来年もたくさんのアルバムを購入できればいいと思う。