私はかなり飽きっぽい性格である。就職活動ならば好奇心が旺盛と言い換えることになる。
そういう性格であることも手伝って、アルバムを頻繁に購入している。同じものばかりをずっとは聴いていられない。それが例え自分の好みど真ん中だとしてもだ。そのため、CDを購入しては聴き、全て聴き終わったらまた購入というプロセスを繰り返している。また、Bandcampというツールを去年あたりに活用するようになってから、アルバムの購入頻度は飛躍的に増加した。産業革命である。
2年前から、1年間に購入/レンタルしたアルバムで特に好きだったものは年末に紹介していた。以下にリンクがあるので、目を通していただけるとありがたい。
今年は購入/レンタルしたアルバムを5枚ずつまとめて紹介していきたいと思う。私自身Twitterやブログがきっかけでアルバムを購入することが多々あるため、私なりのネット社会への恩返しをしたいと思う。上記リンクでは1作品ずつ写真を貼り、紹介していく形式をとっていたが、ここではまとめて写真を貼って、まとめて紹介していく。
今回は以下の5枚のアルバムを聴いた。
左上から時計回りに、
OSCOB『チャンネルサーフィン1978-1984』
GenomeTV『ゲノムテレビネットワーク』
chris†††『social justice whatever』
New Dreams Ltd.『Fuji Grid TV EX』
猫 シ Corp.『lofi』
である。今回はVaporwaveに属するアルバムが揃った。
Vaporwaveに関しては各自検索してほしい。Vaporwaveにも様々な特徴があり、1、2、4番目のアルバムは日本の1970年後半~1990年代あたりのCMをサンプリングし、スクリューしたものがメインになっている。こういう作品は個人的にグッとくる率が高い。深夜にぼんやりしながらテレビを見ているような感覚になれるからだ。
3作品とも大まかな骨組みは似ているが、アルバムによって異なる部分もある。例えば『ゲノムネットワーク』は1曲1曲が短く、ザッピングをしているような感覚になる。フィルターのかかり方も違う。『チャンネルサーフィン1978-1984』は少し眠くなり始めたころに見ているテレビ、『ゲノムテレビネットワーク』『Fuji Grid TV EX』は寝落ちしそうな時に見ているテレビである。3作品とも様々なCMをサンプリングしていて、世の中にはたくさんのCMが消費されてきたんだなと、当たり前のことを感慨深く感じてしまう。
ちなみに、『Fuji Grid TV EX』はFuji Grid TV『Prism Genesis』という作品が元になっている。 アーティスト名とタイトルを変え、収録曲も一部変更している。また、内部の話になってしまうが、Fuji Grid TVはVektroidというアーティストの変名であり(New Dreams Ltd.もvektroidの変名)、Macintosh Plusという、Vaporwaveに属する作品の中で1番有名だと思われる『Floral Shoppe』も作っていたりする。ジャケット内にある像はVaporwaveのイメージキャラクター的な存在になり、サンプリング元になった曲のコメント欄はVaporwaveの文脈で汚染されていたりする。
『social justice whatever』は現実世界やインターネットで有名になった曲(例を挙げると、スキャットマン・ジョンの『Scatman (ski-ba-bop-ba-dop-bop)』やダフトパンク、AVGN*1の主題歌など)をスクリューし、ぶつ切りにした楽曲群が揃っている。このアルバムのレビューは、以下の捨てアカウント氏が執筆した記事に詳しく載っているので、そちらをご覧いただければと思う。
『lofi』は、lo-fi hip hopというジャンルのアルバムである。ざっくり説明すると、サンプリングしたものを古ぼけた質感にして、そこにやはり古ぼけた質感のビートをのせたhiphopである。このアルバムは雨音が途中で挿入されているところが良い。この作品を含め、lo-fi hip hopは夜に聴くとかなり心地いい。
最後にアルバムのリンクを以下に貼っておく。
アルバム紹介を定期的に続けていければと思う。
*1:アメリカのナードが名作/迷作ゲームをレビューする動画