コムギココメコ

備忘録と不備忘録を行ったり来たり

第193回ガルマン歌会に参加しました

 8月はお盆の存在により、少しだけ長い休みを取ることができた。私は普段新潟に存在しているが、元々は関東出身のため、実家に戻ってから揚げを食べたり、鎌倉に行ってジンジャエールを飲んだりした。

 鎌倉旅行については、以下の記事から見ることができます。よろしければどうぞ。

komugikokomeko.hatenablog.com

 

  その他にも色々な場所へ出かけた。今回はその中の1つ、ガルマン歌会について書いていこうと思う。

 

 今年に入ってから、いくつかの歌会に参加させていただいている。去年の今頃は歌会についてほとんど知らない状態だったので、ずいぶん違う場所にいるなと感じる。普段私は、新潟で毎月一回のペースで歌会を行っている『空き瓶歌会』にお邪魔させていただいているが、8月は労働が衝突してきたため、参加できなくなってしまった。労働から慰謝料を請求したい。

 他に参加できそうな歌会を探していると、ちょうどお盆あたりに行われる歌会を発見した。それがガルマン歌会である。

 ガルマン歌会について軽く調べてみる。「ガルマン歌会は、五島、堂園、谷川が、2005年から企画運営連絡しているノーヒエラルキー歌会です(ガルマン歌会のTwitterプロフィールより引用)」とのことだった。面白そうだな、と感じたが、すぐに参加表明をすることができなかった。交流のある人が全くいなかったからだ。

 今まで参加した歌会は、話したことのある人が参加する、もしくは誘われてという形だった。しかし、今回の場合は単身踏み込んでいくような形になる。恐ろしい。

 数日迷って、参加することに決めた。5月に行われた、石井僚一『死ぬほど好きだから死なねーよ』批評会で、凄まじい熱量の頑張れを放っていた谷川由里子さんが運営に携わっているのだから、おそらく面白い歌会のはずだ、というふわふわっとした安心感が理由だった。

 批評会については、以下の記事から文章を見ることができます。よろしければご覧ください。

komugikokomeko.hatenablog.com

 

 ガルマン歌会のTwitterアカウントにリプライを飛ばし、数日後、メールが届いた。歌会前日までに司会の人に短歌を送れば、参加表明になるとのことだった。司会は鈴木ちはねさんだった。私が初めて購入した、短歌に関する本(歌集含む)『誰にもわからない短歌入門』の著者の1人だ。短歌に入り込むきっかけの1つを作ってくれた本の著者に短歌を送るのは、かなり緊張した。

 

 そうこうしているうちに当日になった。新幹線で東京へと向かう。寝不足だったため、新幹線ではずっと寝ていた。

 ラーメンを食べたり、中古のCDショップを巡ったりしていると、開始時刻が迫っていた。Google Mapを見つつ、会場へ向かう。なんとか辿り着く。そこは少し薄暗い部屋だった。

 来た人から座っていき、飲み物を注文する。私はブラッドオレンジジュースを頼んだ。参加者は20名以上にのぼり、テーブルにはおさまりきらないほどだった。緊張し続けていると開始時間になり、歌会が始まった。

 

 まず、自己紹介と選歌が始まった。今回は良いと思った歌を3つ、任意で逆選(3つ以外に気になった歌)を1つ選ぶ形式だった。アンソロジーや短歌総合誌で名前を見かけたことのある人も結構いた。私が持っている歌集の作者の方もいた。緊張感がぐんぐん高まる。

 また、俳句を主戦場としている人も参加者の中に結構いた。たまたまこの時だけ多かったのか、それともいつもの光景なのかは分からなかった。

 選歌が終わり、評に入っていく。参加者の方の、深くまで入っていこうとする姿勢にただただ圧倒されてしまった。私も私なりに評をしていったが、いつも以上にあわあわしていたと思う。様々な方向から様々な評が飛んでくる。歌にある1つの視点を深くまで掘っていったり、新しい視点を提示したりと、ただただ圧巻だった。脳が汗をかいているような気がした。

 何とか時間内に全員の歌の評が終わり、急いで店を後にする。会場のすぐ外で作者発表が行われた。賑やかな街の声の1つとして、様々な名前が飛び交った。

 その後はエスニック料理屋で懇親会が行われた。料理の名前は1つも分からなかったが、美味しかった。また、パクチーは苦手だということを再確認した。

 電車の関係もあり、20分程度で懇親会を抜けた。

 

 あまり他の人と会話をすることはできなかったが、谷川さんに以前書いたブログの記事についてお礼をいただいたり、懇親会のテーブルが一緒だった鈴木さん、山本まともさん、西藤定さんの話を少しだけ聞くことが出来たりと、うれしい時間があった。

 東京で行われている歌会は、遠出をするという関係上、次の日が休みでないとなかなか行きづらい部分があるが、面白かった歌会、面白そうな歌会にはできるだけ参加できればと思う。その時に向けて、良いと感じた歌をできるだけ直送できるような評ができるよう努めていければと思う。