コムギココメコ

備忘録と不備忘録を行ったり来たり

ホットケーキを応援しています

 おやつ、というものが世の中には存在する。子供のころはおやつはお菓子じゃないといけないと思い込んでいたが、成長するにつれ、おやつは間食という意味であって、別にお菓子に限定されないんだなという事が分かった。知見である。まあ、昼飯と夕飯の間等に食べるものなので、基本的に主役を演じるような食べ物は出てこない。
 しかし、おやつにラーメンを食べる人も中には存在する。私は違和感を覚えてしまう。
 ポケモンの映画でたとえてみよう。『ミュウツーの逆襲』と『ルギア爆誕』が同時上映されることはあり得ない。同時上映されるのは『ピカチュウのなつやすみ』など、軽い気分で見ることのできるものである。『ピカチュウのなつやすみ』のような立場にあるのがおやつである。ちなみに『ミュウツーの逆襲』は名作だとよく言われているが、テレビで部分部分しか見たことがない。いつか全部見る機会はあるのだろうか。
 昔食べたおやつの中で、一番印象に残っているのはホットケーキである。単純なホットケーキ。ホットケーキミックスと卵と牛乳を混ぜ、フライパンで焼く。できたものにメープルシロップがかかる。誰でも作れるようなホットケーキ。
 なぜ印象に残っているのだろうか。おそらく、母親が実際に作ってくれたからだろう。引き出しに入っているお菓子を食べるのではなく、作ってもらうほうが特別感があるのかもしれない。
 ホットケーキは今でも、自分で作って食べることがまれにあるのだが、あの頃のようなワクワク感はない。ただただ、途中で飽きるだけである。間食という概念も曖昧になり、夕食にホットケーキを作って食べたこともある。しかし、夕食感は薄かった。やはり、夕食という舞台ではホットケーキは上手く演技ができない気がする。
 ホットケーキという言葉は、最近パンケーキという言葉に変化していった。オシャレなカフェでパンケーキという単語は聞けども、あまりホットケーキという単語は聞かない。パンケーキパンケーキパンケーキパンケーキ。どこを探してもパンケーキ。ホットケーキなんて言葉は、空気の中に漂っていない。
 私は人から作ってもらったホットケーキが食べたい。自分で作ると、食べ物はただ食べるものとしてのみの機能しかもたない。誰かが作ってくれるからこそ、ホットケーキは特別な食べ物に思えるのだろう。
 なぜ、パンケーキもホットケーキも同一ケーキ物なのに、パンケーキというケーキ格(人間で言う人格のようなもの)のほうが、人気になるのだろうか。画像検索をしても、パンケーキのほうが豪華な画像になっていることが多い。
 もうパンケーキとホットケーキのケーキ格が分裂してくれればいいと思う。お互いに殴りあいを始めて、勝った方で呼び方を統一すれば、こっちだって分かりやすい。誰か人格分裂剤とか持ってませんかね? ケーキ格にもおそらく使えると思うので。
 
 ホットケーキホットケーキと何回も書いてたら、寿司が食べたくなった。誰か一緒に寿司を食べに行きましょう。寿司こそ正義。