コムギココメコ

備忘録と不備忘録を行ったり来たり

天国歌会に行ってきました

 天国に行ってきた話を書いていこうと思う。とだけ書くと、何かスピリチュアルさが出てしまうが、要するに歌会の感想文である。

 

 8月10日(土)に、第9回天国歌会が行われた。ちょうどお盆休みで関東に帰省するタイミングだったので、私も参加することができた。

 天国歌会は、鈴木ちはねさんと山本まともさんが運営している歌会で、Twipla(Twitterを通して何かオフ会やイベントなどを行う際に使われる出欠ツール)に書いてあった概要によると、「ふつうの歌会」らしい。ふつうの定義に関しては各々でやっておいてください。ちなみに不定期開催である。おそらく天国歌会をしよう、という機運が高まった時に行われるのだろう。

 上に書いた通り、ちょうど日程が関東に帰省するタイミングとぶつかったため参加することができた。普段新潟にいる割に東京の歌会に時々顔を見せるためフットワークが軽いと言われることもあるが、実家が関東にあるというのが大きかったりする。

 

 割と早い段階で参加表明を行い、前日の朝に詠草を提出した。いつもよりは余裕をもった詠草提出だった。参加した歌会の半分くらいは締め切り数分前に提出していて、もう少し早く出さないとなと思っている。

 歌会当日になり、新潟から荷物を置きに実家へ向かい、1時間弱滞在して会場がある赤坂へと向かった。私の実家の定義は、「ヨーロピアンシュガーコーンがいつでもある家」だ。皆さんの実家の定義はなんですか?

 1時間ほどで赤坂に到着。赤坂は暑かったような気がする。まあ8月なので暑かったと書いておけばかなりの確率であたるだろう。一応その日の最高気温を調べてみたら34℃だったのでやっぱり暑かった。ほら。東郷清丸の「赤坂プリンスホテル」という曲を聴きながら会場回りをうろついていたら、同じ参加者である平出奔さんに声をかけられた。よく私の顔を覚えていたなーと思う。私の顔はどこにでもいそうな顔らしく、そっくりさん報告をちょくちょく受けるというのに。

 会場があるマンションへの下で待っていると、数分で山本まともさんが現れた。鍵を開けてもらい、中に入る。エアコンの風向の調整をしたり、机を動かしたりして会場を整えていき、会議室は歌会の場になった。

  歌会は2首選だった。この時は割と早く2首を選んだような気がする。選ぶまでの時間は当たり前であるが歌会によってかなり違ってきて、なかなか絞り切れないときもしばしばある。その時の精神状態でもブレはありそうだ。

 評に移る前に自己紹介を行う。最近は大体の自己紹介で「だいだいいろに田んぼと書いて橙田(とうだ)千尋です」と言うようにしている。この記事を読んでいる人でもし歌会で一緒になる機会があったら、自己紹介の時に多分このくだりを聞くことになるだろう。

  評は選が多く入ったものから行っていく形式だった。私の歌は1票だったので1回休憩を挟んでから出番がやってくるだろうなと感じていた。自分が選を入れた歌の魅力を目一杯語ろうと思うが、話すたびに魅力がこぼれていったり、魅力の最大値が減っているような気がしてしまう。その歌が持っている魅力の値に、自分の語彙力や表現力が追いついていない気がする。ジムバッジが少ないとなかなか言うことを聞いてくれないポケモンのようだ。今回はそういった気持ちを強く持ったような気がする。難しい。

 半分ほどの歌が評された後、休憩に入った。山本まともさんや鈴木ちはねさんがワードバスケットをしていたのを後ろから見ていた。

 ワードバスケットについてざっくり説明すると、箱の中にあるカードの文字で始まって、自分の手札にあるカードの文字で終わる言葉を宣言しながら捨てて、早く手札を無くした人が勝つゲームだ。私もやったことがあるが、なかなか難しい。

 後ろから見ていると、意外に言葉を思いつく。なんで捨てられないのだろうかという気持ちになり、ああ、これはテレビで野球観戦をしている時の「なんであんな球を打ちに行ったんだ/打ち損じたんだ」という気持ちに似ているなと思った。

 休憩が終わり、後半戦に入った。私の歌も様々な評をしていただいたが、「主体が美味しんぼにいそう」という感想が印象に残っている。

 歌会の中で「経験からくる読みブレは、歌にとってプラスなのか」という意見が出てきて、時々思い出す。経験や知識によって読みブレが起こる歌は時々あるが、その読みブレが本当に歌の核になっているのかを立ち止まって評していく必要がある。一度それを掘り下げて過ぎて、ただ知識を知っているかどうかの話になってしまったことがあって、後でかなり反省した。評を進めていくうちに、歌の核からに逸れていっていないか、そのまま戻れなくなっていないかこれからも気を付けていきたい。

 そうこうしているうちに3時間の歌会が終了した。私は友人とのラジオの録音があったため、懇親会には参加せずに赤坂を後にした。その後は地下鉄の乗り換えなどに苦しみながら、何とか待ち合わせ場所の上野までたどり着いた。

 

 次回も伺うことができればいいなと思うが、GWとお盆、正月以外にまとまって関東に来れる機会がなかなか無いので、生活を切り詰めるか、マネーを手に入れるか、新潟を関東にくっつけるか、仕事が関東に移るかのいずれかを満たさなければならない。どれが一番現実だろうか?

 

  作った短歌と関係のありそうな画像を貼って、この文章を終わりにしたい。

f:id:komugikokomeko:20191006223204j:plain