皆さんはトランプを使って何か遊んだことがあるだろうか? ババ抜き、七並べ、ポーカー、ブラックジャックなど、トランプは様々なゲームに進化することができる。イーブイに似ている。もしトランプを投げてキュウリを切るなど、物理的な遊び方をしていた人が読者の中にいたら、その戦闘力を社会で活かしてほしい。
私がいちばん好きなトランプを使ったゲームは大富豪だ。イーブイで例えるとブースターだろうか、いやサンダースかもしれない。シャワーズ、エーフィなど様々な可能性がある。どれに例えるのが適切なのかは両親などと話し合ってほしい。
中学の頃あたりに大富豪を覚え、何百回とプレイしてきた。また、大富豪がまあまあ強いという自信があった。自分がどれくらい大富豪が強いのか腕試しをするために、先月大富豪の大会に参加した。今回は2019年7月21日(日)『第五回天下一大富豪大会(予選)』に参加してきた感想を書いていきたい。
大富豪とは何か
大富豪をよく知らない方のために、まず初めに大富豪のルールを説明していきたい。
以下の画像が天下一大富豪大会を主催している、日本大富豪連盟が定めているルールである。
日本大富豪連盟の公式サイトは以下のとおりである。
あまり文字を読みたくない方のためにざっくりまとめると、「先に手札を出し切った人の勝ち」「カードの強さはあらかじめ決まっているが、革命がおこると強さが逆転する」「2試合目以降は、先に上がった人は好きなカード、後に上がった人は手札の中で一番強いカードをそれぞれ交換する」「カードによっては特殊な効果を持つものがある」というのが大富豪の基本的なルールである。
大富豪については、いくつか記事を書いているのでそちらも参考にしていただけると幸いである。
大会前日まで
この大会を知った経緯についてはあまり覚えていない。おそらくネットの海にプカプカ浮かんでいたら、情報がこちらに流れついてきたのだろう。大富豪好きとしては一度参加してみなくてはと思い、そういうものに乗ってくれそうな友人に声をかけてみた。すると私を含めて4人集まったので、良い友人を持ったなあとしみじみ思った。ちなみに、3人以上でエントリーすると、参加費4000円のうち、500円がキャッシュバックされる。
友人たちの紹介も一応しておく。
私:大富豪が好き。アルフォートも好き。
友人A:心理戦が強い。
友人B:背が高い。
友人C:おそらく力が強い。
参加費を払っているのだから、ある程度対策をしてから望んだほうが良いということになり、とりあえずDiscordでチャンネルを作り、ボイスチャットをしながら練習をすることにした。そちらのほうがただ黙ってやっているより楽しい。
オンラインで個人部屋を作って対戦できるものは意外に少ない。私たちはトランプスタジアムの大富豪を使って戦っていた。スペ3返しが使えるところは魅力だが、ジョーカーが1枚しか入っていないため、完全に同じ環境で戦えるわけではない。
他にはYahoo!モバゲーの大富豪も使用した。
友人以外の人々とオンライン対戦をする場合はここが一番マッチアップの成立率が高い。ジョーカーも2枚入っている。しかしスぺ3返しが無く、パスをした後も場が流れていなければカードを出せるためやはり環境は違う。また、チャットの治安も良いとは言い難い。アバターも含め、2000年代を少し思い出した。
他にも、使用していないが大富豪オンラインというアプリも存在する。上記の『大富豪BEST』の会社が公開しているアプリで、細かい設定ができるのが一番のポイントだと思う。レビューを見てみると、友人同士の対戦でもライフが消えるとできなくなってしまうため、12試合しなければならない今回のルールには適していないと判断し、練習には使わなかった。
友人とやっていると、みんな口が悪くなっていく。当日は「あー×××!」や「なんだよ×××!」など言わないよう、お互いに気を付け合うことにした。
また、1週間前くらいには実際に集まって大富豪を行った。ネットとリアルでは結構感触が違ったのと、4ゲーム×3セット、合計12回ぶっ通しで行うことのキツさを知ることができた。中盤から終盤になると、集中力が切れてきて判断ミスをすることが多い。ずっと考え続ける力が求められると感じた。
その後も生活と練習を各自行い、本番を迎えた。
大会本番
当日になり、会場となっている門前仲町の『Event & Party Space COFFICE』に向かった。待ち合わせに友人が遅刻し、待っている間に雨に降られてしまうというアクシデントがあったものの、何とか受付には間に合った。会場を見渡してみると、大体50、60人ほど参加者がいるように見えた。
ポスターの写真。
主催者の挨拶があり、今回の予選では8人が勝ち進むことができる旨が伝えられた。32人が本選に進めると書いてあったため、この会場で32人を決めるとばかり思いこんでいたため、面食らってしまった。さらに、最初に座ったテーブルが人数の関係で3人だったため、今までプレイしたことのない環境で戦うことになりダブルで面食らってしまった。剣道だったらもう負けている。
今回から若干のルール変更があったらしく、ポイントが大富豪3点、富豪2点、貧民1点、大貧民0点になっていた。ちなみに3人で戦う場合は大富豪、富豪、大貧民となり、ゲーム開始前に大富豪と大貧民が1枚ずつカードを交換する形となる。
主催者の挨拶が終わってすぐ、1試合目が開始された。3人だと1人あたりの枚数が17枚になるため、4人で戦うときより3枚カードが多くなる(4人だと1人あたり13枚になる)。弱い順にカードをそろえるのも一苦労だった。
3人の場合、先述した通りカードを1枚しか交換しないため、あまり大富豪のメリットが無いと判断した。そのため、序盤はカードを温存し、確実に富豪になるような戦い方をとった。今思うと、もう少し大富豪を取りに行っても良かったと思う。
どのセットも安定して点を取ることができ、合計24点だった。12ゲーム全てで富豪を取ると24点になるため、上々のスタートと言っていいだろう。しかし、試合時間が長かったため、ほぼインターバル無しで第2試合にうつることになった。12ゲーム行うと結構疲労がたまるため、最後に終わったテーブルにも休憩があったほうが良いのではないかと感じた。
第2試合目は4人テーブルだった。ようやくいつもの環境でたたえると思いつつ試合が始まったが、1セット1ゲーム目で予期しない革命で大貧民に落ちたのを皮切りに、かなり苦しい試合展開になった。1セット目はほとんど点を取ることができず、2セット目は最初大富豪になったため点をある程度確保できたが、最後のセットで判断ミスを何度か起こしてしまい、結局合計13点と1試合目の6割弱しかポイントを確保できなかった。
2試合目も終わってくると、あちこちで本選通過の点数予想が行われるようになる。3試合合計で60点ほどがボーダーなのではという予想が一番多かった。友人たちとも話をしたが、同じような予想だった。自分は2試合終わって合計37点だったため、最低でも23点は取らなければいけない。友人Aが一番点数を稼いでいて、友人Bがそれに続いた。自分は3位。友人Cは2試合目でボコボコにされ、ハイボールをあおっていた。
全てのゲームで大富豪だと39点獲得できるため、満点を取りにいくぞと意気込みながら昼ご飯を食べ、3試合目に臨んだ。
3試合目の1ゲームは大富豪を取ることができたが、2ゲーム目で都落ちしてしまった。その後も低調で、1セット目は4点しか取れなかった。それでも頑張ろうと2セット目も最初に大富豪をとったが、またも次のゲームで都落ちしてしまった。それでも9点を獲得することができた。もう後がない、もしかしたらこの時点でもう後がなくなっていたかもしれない3セット目、どうにか足掻こうとするが上手くいかず、6点しか獲得できなかった。3試合目は合わせて19点となり、全ての試合の合計点は56点となった。周りを見ると、大体50点代後半から60点代前半が多く、この時点で本選の望みはほぼ絶たれた。
短歌と同じペンネームでやっているが、特に大会で短歌要素はなかった。
友人B、友人Cも似たり寄ったりの点数だった。友人Cは第3試合で点数を荒稼ぎしていた。毎試合ハイボールを飲むといいのかもしれない。友人Aだけは70点近く稼いでいて、これはもしかしたら本選進出があるかもしれないと4人で盛り上がっていると、主催者から本選通過者の発表があった。
結果としては、友人Aが本選へと勝ち進んだ。履歴書に書けるぞなどと盛り上がっていると、10月にも最終予選を行うという旨が発表された。今回参加したものも最終予選だったが、最終の最終があるということだろうか。アメ横などでたまに見かける、いつやっても閉店セールの店みたいだ。
大会が終了して、感想を言いながら会場を後にした。負けず嫌いであるため、10月も友人を集めて出るつもりである。その後、お台場に行って大きいガンダムを見て、タピオカドリンクを飲んだ。ガンダムの知識は全くなかったので、とにかく大きいなというのと、鎌倉の大仏と一緒で、後ろ側には人がいないなという感想を持った。お化け屋敷にも入ったが、男4人で入ると全く怖さがない。途中でスピーカーを見つけてしまい、友人Bとスピーカーを見ていた。自分は一番後ろにいて、途中で後ろから足音がしたり、お化けが横切ったりしたが、ほとんど無反応だったので他の3人は気づいていなかった。
こうして大会が終わり、各々の生活へと戻っていった。
これから
現在は10月の予選に向けて練習を行っている。オンラインで練習もしているが、色々研究するためにオフラインでも練習することにした。
オフラインで練習をする際は大富豪BESTというアプリを使用している。
このアプリではかなりルールを細かく設定することができ、大会と同じ環境で試合をすることができる(ブラインドカードやスぺ3あがりの禁止などが設定できるのはかなり痒い所に手が届く形になっている)。コンピュータに関しては『強いカードから出したがる』『スート縛りをしたがる』という特徴があるため、対人戦とはまた傾向が違う。しかし、どう出すと効率よく上がれるかを研究するのにはうってつけのアプリだと思う。
基本的にかなり負けず嫌いなので、もういいかと思いつつも色々研究してしまう。10月までにもう少し強くなって、本選に出場できればと思う。そして、履歴書にかける成績を残せればと思っているが、多分運転免許や持っている国家資格のほうが実用性では勝っていそうだし、今のところ履歴書を書くようなイベントも無さそうである。