コムギココメコ

忘れてもいいことを書くので不備忘録

魔法が使えなくても生きたい

 皆さんの中には精神というものが存在する。基本的に精神は無言であるが、たまにウムになったりアーになったりウーになったりアッアッになったりする。年を取るにつれてウムやアーやウーやアッアッは増えていく傾向にある。なぜなら自由が利かなくなるからだ。少しずつ義務が増えていき、日常的なプレッシャーとなぜ俺はこんな人生なのかという解決されない疑問と将来へのただぼんやりとした不安がごちゃ混ぜになる。その結果Twitterで鬱々としたポエムを連投し始めたり、社会に対する不満が吐き捨てられたツイートをひたすらRTするようになる。こんな現実なら生まれる前に生まれるか否かこちらで判断させてくれと思ってしまってもしょうがない。

 何かに対するぼんやりとした不安を抱えたとき、人々が何に走るかは個人差がある。私の場合はある特定のアーティストの曲ばかり聴くようになる。例をあげると、椎名林檎倉橋ヨエコアーバンギャルド戸川純などだ。要するに耳がメンヘラになるわけである。Coccoは入っていない。

 特に以下の動画をひたすら繰り返して見ることが最近多い。

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 この曲は「さよならをおしえて」という曲だ。この動画のアレンジが個人的に1番好きである。元々この曲はフランソワーズ・アルディというフランスの歌手の『Comment te dire adieu(さよならを教えて)』のカバーなのだが、かなり禍々しい歌詞に変化している。どちらの曲もいい曲なので、みなさん何かしらの方法で聴きましょう。

 この動画を見ると、歌う前と歌っている時ではかなり表情が変わる。何かが憑依したようだ。その姿に非常に憧れを覚えるし、動画の途中で手招きをしている戸川純に誘われて、そのまま動画の向こう側に行ってしまいそうである。

 おそらく、というか確実に、私には変身願望があると思う。以前女装をする機会があったのだが、あれはハマる人がいても仕方ないなと感じた。鏡に普段の自分ではない人間が写っているとき、何とも言えない気分の良さを感じるのだ。私は大体の人のルート漏れず、大学4年生のときに就職活動をしていたのだが、Tommy February6椎名林檎セカンドアルバムのジャケットになろうと考えていた。

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しかし、面接で落ちてしまい、色々あって今は世田谷区にあるラーメン屋さんに、もう冷やし中華をやめるように圧力をかけるバイトをしている。先輩に圧力のかけ方を教えてもらいながら、正社員を目指して頑張っているが、Tommy February6椎名林檎セカンドアルバムのジャケットになるという夢も捨てきれないままである。

 ある日、朝目覚めてみると魔法が使えるようになり、その力でTommy February6椎名林檎セカンドアルバムのジャケットになることができるのが1番良い方法である。しかし無理な話である。現実はいつまで経っても現実であり、どこまで行っても現実である。そういう事実を突きつけられ続けると、何もかも嫌になるときがある。そしてまだ死にたくないと思うのだ。まだ死にたくないという思いはいつも持ち続けている。死にたいにベクトルが行く人も多いが、なぜ現実に折れてこっちが死ななきゃいけないんだよと思ってしまう。最後の最後まで現実に譲歩したくはない。

 何とか生き残り続けて、ひたすら現実の壁を殴っていたら、いつの日か椎名林檎のPVのように、現実がバラバラに砕け散るかもしれない。その日まではどうにか生き続けたい。