大体1か月ぶりの短歌のお時間である。以下の10首は6月上旬~中旬あたりに詠んだものである。
最近の話をするが、ネットプリント毎月歌壇で石井僚一氏に選んでいただいた。私は承認欲求が強いので、素直に嬉しかった。励みになるので、これからも頑張っていきたい。しかし、以下の10首は自分らしい短歌とは何か四苦八苦し、もがいているときの短歌である。情報である。
【361~370】
食パンのカビを結んでいくとほらしし座みたいに見えるね 捨てます
くら寿司で生きそして死ぬ寿司たちの自殺を防ぐための鮮度くん
停滞を代弁する梅雨の空に甲子園のサイレンよ鳴れ
1日がもし72時間ならコンビニの寝顔が見てみたい
分け入っても分け入っても全てがThis video has been deleted
ゆっくりと空からスタッフロール降り僕らはここで終わりだと知る
契約は更新されず求人の広告を見るてるてる坊主
どうしよう生まれる時代を間違えたのにこんなにもしあわせである
宿題を忘れたせいで数十年人間として立たされている
ただひとりイオンモールの真ん中で愛を叫んでいるのは誰だ
次回もよろしくお願いします。